本研究課題では主に、NAD生合成経路に関わっている抗酸菌由来酵素の機能と構造の解析を行った。その結果、大腸菌内における結核菌由来Rv0212c、Rv1901c、Rv3199c、及びRv3393の発現条件を決定するとともに、Rv3393がヌクレオシド加水分解活性を示すことを明らかにした。また、Mycobacterium smegmatis由来ホスホリボシル二リン酸合成酵素の基質結合部位の構造がヒト由来同酵素とは異なっていることを示した。さらに、結核菌由来Rv3257cとRv3308の詳細な酵素学的諸性質を決定するとともに、M. avium由来ヌクレオチド加リン酸分解酵素の立体構造を決定した。
|