ツクバネの根系を掘り出し、ホスト候補木の樹種ごとの根の存在比と、ツクバネの樹種別の寄生箇所数を比較することで、ホスト選好性を定量的に評価した。細根の寄生箇所数は、ツクバネ3個体はヒノキに、1個体はツブラジイに有意に偏っていた。ヒノキ-ツブラジイ林において、ヒノキ細根へ弱いホスト選好性を示すことが明らかになった。 ツクバネの果実散布を自然条件と実験条件下で調査を行ったところ、散布には強い風が必要であるが、重い果実をもつものの散布距離は短く、長期間生存しやすい果実は近距離に、短期間で寄生を行う必要のある果実は遠距離に散布される傾向があることがわかった。
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