外来樹木トウネズミモチを対象として、攪乱後の適応度と生理的回復過程を明らかにすることを目的とした。葉の最大光合成速度は、トウネズミモチよりも在来種アカメガシワが高かったが、伐採後の萌芽葉では差はなかった。在来種と比べてトウネズミモチは主軸と太根でのデンプン含量が多く貯蔵されており、刈り払い後の萌芽枝の成長が早かった。トウネズミモチの刈り払いは、逆に在来種を被圧する可能性があり、本来は外来種を抑制することを目的とした人為的管理によって、実際は外来種の成長や繁殖力が高まり、かえって分布域が拡大している可能性が示唆された。
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