当初の研究テーマは「生鮮水産物ベンダー」の発展可能性と卸売市場への影響であった。しかし、調査を進めていく中で、商社系ベンダーの事業規模が拡大していないこと、また物流企業の人出不足が深刻化し、新規事業を立ち上げる余力がなく、「生鮮水産物ベンダー」の発展可能性は低いことが明らかとなった。 そこで、残された研究期間のテーマを「養殖魚における卸売市場の利用のされ方」に変更し、調査を継続した。研究成果として、養殖ブリ流通が2010年以降大きく加工品流通に変貌し、卸売市場経由率が大幅に低下していること、加工製品は養殖経営からスーパーに安定的に持ち込まれ、価格も安定化していることが明らかとなった。
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