既存の水温推定モデルのパラメータを修正し,北海道内3地点の水田水温を推定したところ,二乗平均誤差と平均誤差は0.9℃,-0.3℃であった。このモデルで1991年~2015年の道内各地の水田水温を推定した。障害型冷害の危険期にあたる7月の推定水温は気温よりも1.5℃~2.7℃高かった。 2つのモデルで冷害年の不稔率を推定し,さらに同じモデルに気温に変えて水温を入力して深水管理の効果を評価した。不稔率推定値はモデル間で差があったが,いずれのモデルも冷害年の低温感受性の高い期間に深水管理により穂を水中に位置させれば,不稔率を約20%低減できたと推定した。
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