C57BL/6Jマウスの硝子体内にNMDAを投与するとmiR-29bの発現量が増加し,miR-124の発現量が減少した.miR-29b inhibitorおよびmiR-124 mimicをあらかじめ硝子体内投与しておくと,NMDA誘発網膜神経傷害が減弱した.網膜色素変性症モデル動物であるnmf363マウスにおいては,加齢に伴いmiR-133aの発現減少が認められた.生後15日のnmf363マウスにmiR-133a mimicを網膜下投与すると,視細胞死が抑制された. 本研究の結果は,microRNAの発現を制御することにより,網膜変性疾患による視野狭窄の進行を抑制できる可能性を示している.
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