本研究は、miRNAを指標とした受容体型チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤の効果予測を目的として行った。ゲフィニチブ耐性肺がん細胞株でmiR-205の発現が高く、それが、リン酸化シグナルによる可能性を明らかにし、それをレポーターとした評価系でキナーゼ阻害剤による影響を検討した。 RTK阻害薬による抑制の検討では、予想以上にバイパスシグナルの影響が大きく、抑制が認められなかった。そこで、Akt、ERK等、よりシグナル伝達の下流を直接阻害したところ、ある種の阻害剤でmiR205の発現が抑制され、シグナル伝達をmiRNAで評価しうる可能性を示した。
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