本研究ではRUNX2のノックダウンが膵がん細胞のゲムシタビン(GEM)感受性に及ぼす影響を調べた。膵がん細胞(AsPC-1 (p53欠損型)、MiaPaCa-2 (p53変異型)、Panc-1 (p53変異型))でRUNX2をノックダウンするとGEM感受性の向上が観察され、AsPC-1細胞ではTAp73の、そしてMiaPaCa-2およびPanc-1細胞ではTAp63の発現および活性上昇が検出された。したがって、RUNX2のノックダウンによるTAp73あるいはTAp63の活性化がp53の機能不全を補い、膵がん細胞のGEM感受性向上に寄与する可能性が考えられた。
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