エボラ出血熱や新型インフルエンザなどウイルス感染症は個人の健康と生命を損なうだけでなく社会の停滞やパニックの原因になる深刻な問題である。自然免疫は感染初期の生体防御に必須である。 本研究では、この自然免疫に焦点をあて、その分子機構を研究することで、1)細胞内ウイルスRNAセンサーであるRIG-Iの活性制御に関与するDDX60分子の生体内での役割、2)DDX60分子をEGF受容体が制御するメカニズム、3)RIG-I下流のシグナル伝達機構、4)細胞外小胞が自然免疫応答に果たす役割、等について解明した。これらの成果は、今後、創薬の新たな分子標的の同定や新たな治療法開発の基礎基盤になると期待される。
|