転写因子活性は、がんや炎症性疾患の病態に大きく関わっている。転写因子活性化定量解析に関して、ELISA法が研究レベルで利用されている。われわれは蛍光相関分光学(FCS)を基盤にした解析法を開発した。病態に関連する転写因子(NF-κB、AP1、NF-IL-6、SP1、 NF-AT、OCT1)と特異的に結合する蛍光DNAプローブを作製し、TNF-α、LPS、PMA/Ionomycinで刺激したリンパ球において、NF-κBとAP1活性の1.5倍増加を確認した。FCS法は、ELISA法と比較して迅速、簡便、容易でハイスループットな転写因子活性定量検査利用に期待できる。
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