レプトスピラおよびハンタウイルス感染の様式と宿主を明らかにすることを目的とした。ラットおよびトガリネズミから病原性レプトスピラが分離された。抗ハンタウイルス血清抗体保有率は水田地帯で19%と高く、スリランカ固有クマネズミがタイランド型関連ハンタウイルスの宿主であると考えられた。全島横断的なヒトの抗体調査の結果、原因不明慢性腎臓病患者(CKDu)の約50%がハンタウイルス抗体陽性であり、一方CKDu非流行地の健常人では5%であった。 本研究より、スリランカでは固有種のクマネズミを感染源として、レプトスピラおよびハンタウイルス感染が高頻度で起こり、さらにCKDu発症のリスクとなる可能性が示された。
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