国内におけるCRE感染症の疫学、細菌学的特徴、耐性機構の解明を行った。腸内細菌科細菌27,956株の内、大腸菌の0.21%、クレブシエラ属の5.0%、セラチア属の7.0%、エンテロバクター属の10.8%がCREの定義を満たし、これまでの国内の報告と比し高率であった。また検出部位は尿、呼吸器系検体が多く、水平伝播防止のために標準予防策の遵守に加え、接触予防策が必要と考えられた。また今回検出されたCREの内、新型のカルバペネマーゼ候補が6株認められ、69番・238番のシステイン変異が重要であることが示唆され、新たな治療標的候補と考えられた。
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