市中でMRSAが蔓延しているか、あるいは院内だけの問題かを明らかにすることを目的にした。高知大病院に入院予定患者163人、高知県の60歳以上の住民317人、および大阪府の60歳以下の住民794人の合計1274人を対象にした。住民より入院予定者が高頻度にMRSAを保菌していた (P=0.035)。住民より入院患者の方がMRSAである割合が高い (P<0.0001)。住民のMLSTタイプは入院患者と違い、入院予定者のは入院患者と似ていた。ST5とST8は院内外から検出され、ST764、ST509、ST688、ST608は院外からのみ検出された。過去の入院はMRSA保菌のリスクである事が判明した。
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