• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

心身相関に関与する新たな因子「骨髄由来細胞」の同定と摂食障害での脳骨髄相関の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K08923
研究機関鹿児島大学

研究代表者

安宅 弘司  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 特任講師 (30563358)

研究分担者 浅川 明弘  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (10452947)
乾 明夫  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (80168418)
鈴木 甫  鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (10623340)
八木 孝和  鹿児島大学, 医歯学域医学部・歯学部付属病院, 講師 (10346166)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード摂食障害 / 認知機能 / 骨髄由来細胞 / 加齢
研究実績の概要

本研究は、心身相関による疾患、特に摂食障害における脳・骨髄相関を同定しその発症機序を解明することで脳・骨髄相関の研究基盤を確立し、さらに新たな治療標的因子を特定し創薬の可能性を提案することを目的とする。
平成27年度は活動性拒食症モデルおける認知機能の評価および食欲低下がおきる老齢での認知機能低下への骨髄由来細胞の関与を評価した。
明暗期を逆転させた飼育環境で馴化後のメスマウスを回転輪付ケージにて暗期開始後の4時間のみ給餌し1週間飼育する活動性拒食症モデルマウスは、自由給餌マウスと比較して体重及び摂食量は有意に減少した。活動性拒食症マウスの回転輪での運動量(距離)は、1週間変化することはなく一定の距離を維持し、自由給餌かつ回転輪付ケージで飼育したマウスと比較して5日間は同等であった。即ち、摂食量と体重が減少しているにもかかわらず回転輪での運動を減少させことはしなかった。新規物質認識テストでの新規オブジェクト認識指数は有意に低下した。高架式十字迷路でのオープンアーム滞在率は有意に増加した。これらのことから、活動性拒食症モデルは神経性食欲不振症モデルとして使えることが示唆できた。9か月齢の老化促進(SAMP8)マウスでは、対象であるSAMR1マウスと比較して有意に摂食量は低下し、モールス水迷路でのターゲット領域の滞在時間は有意に低下した。よってある種の老化による摂食量低下と認知機能低下のモデルとして使えることが示唆できた。さらにある種の骨髄由来細胞をこのSAMP8マウス投与することで滞在時間が有意に改善できた。よって、ある種の骨髄由来細胞が老化による認知機能に関与する可能性が示唆できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

骨髄由来細胞のみをGFP陽性細胞にしたGFPキメラマウスが必要であるが、放射線照射装置の不具合にため安定的に作成できていない。

今後の研究の推進方策

平成28年度は、GFPキメラマウスの安定的作成を行い、拒食症および過食症の2つのモデルでの骨髄由来細胞の脳内での同定を行い、GFP陽性細胞の性質および標的となる神経細胞の特徴をmRNA及びタンパク発現で解析する。

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi