リアルタイム呼気硫化水素(eH2S)測定システムを新規開発し特許を申請した.その後、57名の対象にeH2S測定を2回行いバラつきを検討したところ、再現性のある値が得らることが分かった.次に、健常者、COPD患者、喘息患者にeH2S測定を行ったところ、COPD、喘息患者では健常者よりも有意にeH2S濃度が高かった(p<0.05).更に、COPD患者では、COPD重症度と正の相関傾向を、喀痰好中球および喀痰H2Sとは有意な正の相関を、一秒率、一秒量%予測値とは有意な負の相関を認めた.以上より、eH2SはCOPDにおける好中球性気道炎症および気流閉塞を反映する指標として利用できる可能性が示唆された.
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