研究課題
基盤研究(C)
我々は間葉系細胞由来液性因子Stanniocalcin-1が持つ多彩な生理作用を統一的に説明する分子メカニズムを明らかにするため、STC1が肺微小環境代謝に与える影響についてメタボローム解析を行った。その結果、STC1が生体の障害ストレス応答反応の基盤となるシステイン・メチオニン代謝経路をコントロールすることを発見した。システイン・メチオニン代謝経路はDNAヒストンのエピジェネティクスな修飾、レドックス活性を持つ活性イオウ種の合成、葉酸代謝等に中心的な役割を持つ。これらの知見は、肺細胞の恒常性維持、分化制御機構に関連する病態解明に関わり、線維症の新規治療開発に役立つと考える。
呼吸器内科学