幼若期ラットの体重あたりの摂取エネルギー量は成体ラットの体重あたりの摂取エネルギー量を上回る。本研究では成体ラットと幼若ラットの摂食調節機構を生理学的、解剖学的視点より比較することで幼若期のいわゆる「過食」のメカニズムを解明することを目的とした。 その結果、3週齢のラットには、高脂肪食への嗜好性はすでに確立されており、幼若期の動物は食事の内容にかかわらず、食事自体が報酬であり、摂取可能な最大のエネルギー量を摂取していると考えられた。報酬系神経回路において3週齢でGABAニューロンの発現が未発達であることを明らかにした。このGABAの未発達性が幼少期の成長を担うと考え、更なる研究を続けている。
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