Mycoplasma pneumoniae(Mp)感染に伴う肺炎の病態には、宿主の過剰な免疫応答が関与する。MpはTLR2依存的に炎症応答を惹起するが、TLR2欠損マウスでは、なお炎症応答が観察される。本研究ではMpのTLR2非依存的な炎症誘導におけるEGFRの関与について検討した。 MpタンパクであるMpn573がEGFRと結合したが、Mpn573はEGFRを活性化しなかった。また、Mpと感染細胞の相互作用に重要な接着因子もEGFRの活性化に必須ではなかった。一方、Mpは感染細胞の細胞死を抑制する機構を備えており、これによって持続的に感染することがEGFRの活性化に関与する可能性が示唆された。
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