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2018 年度 研究成果報告書

統合失調症の脳内グルタチオンと脳構造・血流への影響

研究課題

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研究課題/領域番号 15K09826
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 精神神経科学
研究機関京都大学

研究代表者

吉原 雄二郎  京都大学, 医学研究科, 特定助教 (00529464)

研究分担者 杉原 玄一  京都大学, 医学研究科, 助教 (70402261)
研究協力者 浦山 慎一  
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードグルタチオン / MRスペクトロスコピー / 統合失調症 / 日内変動 / グルタミン酸
研究成果の概要

幻覚、妄想などの症状を呈する統合失調症の病態仮説として、抗酸化物質であるグルタチオンと興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸の障害仮説がある。二つの物質のMRスペクトロスコピーによる過去の生体脳の研究結果は一貫していない。さらに、健常者の二つの物質の生体脳の日内変動は明らかではない。今回の研究では、健常者の一日6回の計測で、二つの物質とも日内の変動幅が小さくないことが明らかとなった。また、患者と健常者の時刻・食事などの一定条件下の群間比較では二つの物質共に差がなく、二つの障害仮説とは一致しなかった。今後は、異なる脳部位や健常個体差に及ぼす要因を高磁場で探索・考慮することで、さらなる検証を目指す。

自由記述の分野

ニューロイメージング

研究成果の学術的意義や社会的意義

統合失調症は、幻覚や妄想、社会的引きこもりなどの症状により社会的な損失は大きい。新規治療薬や病態解明が待たれている状況である。グルタチオンの前駆物質であるN-アセチルシステインも期待される薬であるが脳内グルタチオンの障害は明確でない。一方、グルタミン酸障害仮説も依然、脳内グルタミン酸のエビデンスが十分とは言えない状況である。今回の研究で脳内グルタチオンとグルタミン酸がある程度の範囲で日内変動が存在することが明らかになり、後部帯状回では二つの物質に患者と健常者では差がないことが判明した。今回の結果を基に、統合失調症の二つの物質のMRスペクトロスコピーによる次のステップの病態解明が可能となった。

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公開日: 2020-03-30  

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