嗜銀顆粒病脳における進行性核上性麻痺(PSP)のタウ陽性アストロサイト病変を検討するため,PSP14症例と嗜銀顆粒病(AGD)26症例の前頭葉皮質,尾状核,被殻から得た切片を各種の抗タウ抗体,抗ユビキチン抗体,抗p62抗体を用いて免疫染色した.AGDステージが進行するほど多くの抗体でGFAが染色された.PSPのGFAはAGD stage IIIのGFAと同様の染色パターンであったが個数は多かった.以上から,AGDおよびPSPのアストロサイト病変では連続的にタウのリン酸化が進行し,ユビキチン-プロテアソーム系とマクロオートファジー-リソソーム系が関与し始めることが推測された.
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