研究課題/領域番号 |
15K09967
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
田中 利洋 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (70326338)
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研究分担者 |
庄 雅之 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (50364063)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | インターベンショナルラジオロジー(IVR) |
研究実績の概要 |
現在臨床使用されている動注用ポートの内部構造を変化させ、マイクロカテーテルが挿入可能なポートを開発した。ポートはチタン製で内部をロート状構造にして、マイクロカテーテルがスムーズに通過できるように工夫した。蓋部分はシリコンゴムを取り付けた。まず、生体外の実験として、シリコンゴムの穿刺点は同心円状に異なる距離をとり、マイクロカテーテルがロート部を通過してコネクター部分から排出可能かを調査した。ロート部形状の変更が必要であったが、最終形状においては、全ての箇所の穿刺において排出が可能であった。次にコネクター部分に留置カテーテルを接続し、留置カテーテル内へマイクロカテーテルが挿入できるかを調査した。初期のバージョンでは排出できず変更が必要であった。最終形状においては、多少の抵抗はあるが、問題なく挿入可能であることを確認できた。さらに血管モデルを用いて、5Frのヘパリンコーティングした留置カテーテルの側孔からマイクロカテーテルを排出し、肝動脈内へマイクロカテーテルが挿入可能であることを確認した。留置カテーテル先端は胃十二指腸動脈を想定した分枝に挿入し先端固定を行った。側孔は臨床で行っている通りの方法で作成した。本研究結果をもとに生体内での実行可能性を調査する動物実験に移行できるものと考える。生体内実験計画はすでに作成が終了しており、動物実験施設の倫理委員会への申請を行い、承認が得られている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
生体外での実験結果、ポート内部構造と排出部を作成し直す必要がでたため、生体外での実験開始が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
施設倫理委員会の承認を得て、すでに動物実験の準備はすべて整っている。今年度上半期には実験を行えるものと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
生体外評価で時間を要し、動物実験開始が遅れたため次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
生体内における実行可能性と安全性を評価するための、豚を用いた動物実験に使用する。
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