近年、開発された半導体検出器搭載の心臓専用SPECT装置は感度・空間解像度に優れ、PET検査と同様に非侵襲的にMFRを算出できる。虚血心を対象に、アデノシン負荷心筋SPECTおよび心筋PET検査を施行、MFRの算出を行ったところ、SPECTにより算出されたMFRは過小評価された。これはSPECT製剤のextraction fractionが低値であることが原因と考えられる。また、SPECTはPET検査に比しカウント収集効率に劣るため、MFR値のばらつきは大であった。これらの結果より、SPECTにおけるMFRは冠動脈領域ごとでなく左室全体のGlobal MFRとしての使用が妥当と考えられた。
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