TN乳癌の再発予測因子との脂質の検討では、ホスファチジルコリン(32:1)(m/z 732.5)のシグナルは、非再発群と比較して再発群で有意に高かった。PC(32:1)は、周囲の間質よりも癌上皮領域においてより豊富であり、異常な脂質代謝が発癌と関連していたことを示唆していた。ER/PgR陽性HER2陰性リンパ転移陰性乳癌6例を対象に、網羅的に脂質解析を行い、Oncotype Dxのリスク分類と関連する脂質を検索した。ネガティブイオンモードでm/z 327.24、m/z 345.24、m/z 587.51、ポジティブイオンモードでm/z 848.56は、再発スコアの高い症例で多く分布していた。
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