目的は原発性乳癌患者で術前化学療法施行症例におけるセンチネルリンパ節生検で、One-step nucleic amplification (OSNA)法によるセンチネルリンパ節の転移診断の有用性を明らかにする。適格症例88症例の解析で、センチネルリンパ節に限ると転移診断における感度は87.8%であり、ノンセンチネルリンパ節の95.1%に比べ有意に悪い結果であった。CK19 mRNAのIn situ hybridizationによる検討でセンチネルリンパ節におけるCK19の発現の低下はタンパクレベルでなくmRNAレベルで起こり、それは化学療法によって引き起こされたのではないかと考えられた。
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