マウスにおいて肺切除後の残存肺への物理的伸展刺激が、肺成長と腫瘍進展へどのような効果をもたらすか検討を行った。伸展刺激を抑制することで、代償性の肺成長は抑制された。肺切除後の成長が惹起された残存肺ではMCP-1の放出が上昇した。伸展刺激を抑制することでMCP-1の放出は減少した。ルイス肺癌細胞を用いた肺転移モデルでは、肺成長が惹起された残存肺において有意に多数の転移巣が形成された。しかし、残存肺への伸展刺激を抑制することで転移巣の形成も抑制された。伸展刺激を受けた肺でマクロファージの集簇を認め、MCP-1の放出との関連を認めた。
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