研究課題
基盤研究(C)
KRAS遺伝子異常を有する肺腺癌に焦点を絞り、KRASを標的とするmiRNAを応用した新規治療法の開発が目的である。miRNAのデータベースより、KRASの3’-UTR領域に強く相互作用する可能性があるmiRNAの候補を探索し、miR-143を含む4種類のmiRNAを選び、KRAS変異ヒト肺腺がん細胞に導入し、細胞増殖実験を行った。個々のmiRNAを導入しても、KRASや細胞増殖に有意な影響はなかった。一方、4種類のmiRNA mimics の導入により、24時間後にKRAS遺伝子の抑制が認められた。以上より、複数のmiRNAの作用により、ヒト肺腺がん細胞におけるKRAS発現の抑制が示された。
病理学