後縦靱帯骨化(OPLL)、黄色靱帯骨化(OLF)における骨化巣形成は内軟骨性骨化に準じるが、本症では骨化前線部における細胞分化の恒常性が失われていると考えられる。骨芽細胞の分化を制御する因子としてmicroRNAに着目し、網羅的解析を行った。その結果、OPLL由来の培養細胞ではhsa-miR-487b-3p down-regulationが有意にみられ、その標的因子としてWnt/β-catenin、Runx2が挙げられた。OPLLではmicroRNAの発現変化によりこれらの転写因子、シグナル伝達が賦活化され、骨芽細胞の分化が過剰に促進されていることが病態の1つとして考えられた。
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