本研究では、海馬の虚血耐性獲得時に発現量が変化するアルドラーゼAとアコニターゼ2に注目し、ラット胎仔から採取した海馬神経細胞への遺伝子導入実験により、「アルドラーゼAとアコニターゼ2は虚血から神経を保護するキータンパク質か?」について調べることを目的とした。培地からグルコースと酸素を除去下で神経細胞を培養することで虚血模擬処置とした。アコニターゼ2ノックダウン細胞をノックダウンを行っていないコントロールの細胞とともに虚血模擬処置を行ったところ、アコニターゼ2発現をノックダウンさせたとしても、虚血模擬によって誘導される細胞死滅率はコントロールの細胞と同程度であることが明らかとなった。
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