研究課題
基盤研究(C)
低分子ハプテンによる内因性炎症が結膜線維増殖を誘導する可能性を考え、点眼薬の防腐剤である塩化ベンザルコニウム(BAC)に焦点を絞り、一連の病態における分子機序の解明と線維増殖制御作用を有する薬剤を検討した。テノン嚢線維芽細胞(HTF)のコラーゲン三次元培養を構築し、BAC投与によりゲル収縮が生じることを確認した。ビタミンA誘導体がゲル収縮抑制に有用であること、その作用機序を解析した。角膜上皮細胞およびHTFの共培養を用いて、BACによりHTFが筋線維芽細胞へ形質転換する事を明らかにした。両細胞間の相互作用により、細胞障害や形質転換が修飾され、上清内のタンパク質が関与していることが判明した。
医歯薬学