眼表面ムチンの重要な機能である水濡れ性および摩擦軽減について評価する実験系を構築した。 水濡れ性に関する検討では、接触角計を用いた眼表面の水濡れ性の評価を行い、ムチン溶液等をソフトコンタクトレンズ(SCL)上に滴下した際の接触角を測定し、滴下溶液やSCLの素材による接触角の違いにより水濡れ性の評価が可能になった。眼表面摩擦に関する検討では、眼球の摩擦係数を計測するための振り子式摩擦測定装置を開発した。涙液に見立てた各種潤滑剤を(人工涙液、ヒアルロン酸、ムチン溶液)を添加する際の摩擦係数の変化を検討した。本実験系は眼表面の摩擦研究に有用であり、今後も眼表面摩擦研究を続行していく予定である。
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