研究成果の概要 |
歯原性上皮の骨内微小環境下での腫瘍化や分化・進展に関わる低酸素状態、細胞増殖、発生の制御分子を検索し、幹細胞性維持への影響について検討した。低酸素状態関連分子HIF-1, CA IXの発現は、歯嚢よりエナメル上皮腫で高く、充実性エナメル上皮腫で単嚢胞性エナメル上皮腫より高い傾向を示し、CD34陽性血管はこれらと正の相関を示した。細胞内増殖シグナル伝達を担うMAPK, Akt, STAT3経路は歯嚢よりナメル上皮腫で活性化しており、BRAF変異はエナメル上皮腫でのみ検出された。細胞の発生・分化に関連する遺伝子EWSR1の転座は、明細胞性歯原性癌で検出され、他の淡明細胞性腫瘍ではみられなかった。
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