口腔内は常に創傷・温熱刺激・細菌・ウィルス感染・異物接触などのストレスに曝されており、難治性の口腔粘膜炎症を引き起こすことが多い。このような口腔内慢性炎症は、ときに口腔前がん病変、さらには発がんの原因に繋がり、その病態メカニズムの解明は重要である。 最近の研究により、様々な炎症性疾患に共通した細胞内現象として、小胞体ストレスが注目されている。そこで本研究では、in vitroおよびin vivo炎症モデル実験系を用いて、炎症病態に関わる主要な細胞の一つ、マクロファージの分化・活性化・アポトーシスの分子機構を、小胞体ストレスシグナルの観点から解明し、炎症性疾患の克服に繋げることを目指す。
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