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2016 年度 実施状況報告書

誤嚥を防ぐポジショニングと食事ケアの技術伝承

研究課題

研究課題/領域番号 15K11495
研究機関日本赤十字広島看護大学

研究代表者

迫田 綾子  日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 客員教授 (70341237)

研究分担者 原田 裕子 (小野裕子)  日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助教 (20446066)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード誤嚥予防 / ポジショニング / 食事ケア / 技術伝承 / POTTプログラム
研究実績の概要

本研究の目的は、誤嚥予防のためのポジショニング及び食事ケア技術を看護・介護職等に広く伝承し看護技術の向上を図ることである。今年度は、以下の研究実績がある。1)研究協力者へのPOTTプログラム技術伝承研のための合同研修会開催と研究協力依頼;4月に実施した。専門技術を有する講師を招聘し、ベッド上ポジショニング、シーティング、食事介助スキルの統一を図った。また各技術の動画を作成し配布した。
2)POTTプログラム研修と調査;摂食・嚥下障害看護認定看護師が所属する全国11の協力施設での研修会開催と調査を実施した(一部施設は技術伝承継続中)。研修会は基礎から体験的に少人数で実施し、参加者からスタッフへと伝承する体制とし、教育方法も入れた。研修会の進行は統一し、同内容で実施した。演習サポーターは、近隣の認定看護師へ依頼した。=POTT(ぽっと)とは、「ポジショニングで食べる喜びを伝える」の愛称として臨床現場で通常使用できる工夫を試みた。4月熊本地震が発生し、同地域の研修延期を決めたが、参加予定施設から「こんな時だからこそ、いいケアをしたい」と継続の依頼があり、5月に実施した。他地域は長崎県、山口県、徳島県、大分県、島根県、和歌山県等をフィールドとした。3)調査表;看護師用、患者用4種を作成し研修会前後(3ヵ月後迄)に対象者が記入している。
4)ホームページの充実;公開内容を拡大し、ポジショニングの意義や研修会の実施状況を定期的に更新した。研修会後は、研究協力者の認定看護師が報告書を作成し、新着情報として公開した。グループウエアでの情報共有、ポジショニングスキチェック(ベッド上、車椅子)を公開した。5)進行状況評価;影響評価まで3~4ヶ月必要であり、評価及び研修会は継続中である。関連研究について論文発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の研究協力施設の状況変化があった。熊本地震被災病院(1施設実施、1施設被災状況厳しく辞退)、協力者である認定看護師の妊娠や体調不良、施設での倫理審査の複雑さにより看護部からの辞退により、今年度の実施は11施設となった。以上の理由により支出減があった。

今後の研究の推進方策

29年度は、最後年であり以下のように推進する。
1)POTTプログラムの研修会及び調査を継続して実施する。ポジショニングスキル効果、患者への影響評価のデータ数を増加できるよう研究協力者と協力体制を強める。調査結果は、4種類を集計し分析する。できた段階で学会発表及び論文作成。研究成果から得られた最新モデルに更新する。また新たな看護技術の伝承法ツール発見の可能性を探求していく。
2)本プログラムは看護における技術伝承であり、他技術伝承としての普遍性などについても探求する。そのため研究協力者の活動や技術伝承の成果と課題を調査し分析する。
3)研究まとめ年度であり、報告書作成、研究報告会を開催し成果を共有する。情報提供としてホームページを活用し、誤嚥を予防するポジショニングスキルの伝承や方法についての新たな臨床知を発信していく。

次年度使用額が生じた理由

ポジショニング研修の日程が、年度内には施設と調整できなかったため遠隔地は次年度に繰り越しとしたこと。アルバイト者の勤務都合により、時間が取れなくなったことである。

次年度使用額の使用計画

遠隔地の研修会開催及び調査依頼を実施する。データ集計の効率化を図るため、業者依頼など機能的な運用対策を図る。

備考

食事時のポジショニング概要と新着情報を紹介。タイトルは看護とポジショニング、基礎知識、POTTプログラム、研究活動、グループウエア、スキルチェック、グッズ紹介、トピックス等である。新着情報はポジショニング研修後の報告書をまとめ、研究協力者がアップし情報共有をしている。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 食事時のポジショニングに対する看護師の認識と行動の実際2017

    • 著者名/発表者名
      原田裕子,迫田綾子
    • 雑誌名

      日本赤十字広島看護大学紀要

      巻: 17 ページ: 37-42

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] ポジショニングで食べる喜びを伝えるPOTT(ぽっと)プログラムの伝承2016

    • 著者名/発表者名
      迫田綾子
    • 雑誌名

      看護教育

      巻: 57(10) ページ: 810-816

    • 謝辞記載あり
  • [学会発表] リハビリナースが行うポジショニングと食事と口腔ケア2017

    • 著者名/発表者名
      迫田綾子
    • 学会等名
      回復期リハビリテーション病棟協会第29回研究大会in広島
    • 招待講演
  • [学会発表] 誤嚥を防ぐポジショニングと食事ケア2016

    • 著者名/発表者名
      迫田綾子
    • 学会等名
      富山NST研究会
    • 発表場所
      ボルファートとやま(富山市奥田新町)
    • 年月日
      2016-11-19
    • 招待講演
  • [学会発表] 食事時のポジショニングと食事ケアのエビデンスと実際2016

    • 著者名/発表者名
      迫田綾子
    • 学会等名
      東京女子医科大学第12回学術集会大会
    • 発表場所
      東京女子医科大学弥生記念会館(東京都新宿区)
    • 年月日
      2016-10-01
    • 招待講演
  • [学会発表] 食べる喜びを伝えるPOTTプログラム技術伝承 その12016

    • 著者名/発表者名
      原田裕子,迫田綾子
    • 学会等名
      第22回日本摂食嚥下障害リハビリテーション学会学術集会
    • 発表場所
      朱鷺メッセ(新潟市中央区)
    • 年月日
      2016-09-23 – 2016-09-24
  • [学会発表] 誤嚥を防ぐポジショニングと食事ケア2016

    • 著者名/発表者名
      迫田綾子
    • 学会等名
      山口県摂食嚥下研究会
    • 発表場所
      ANAクラウンプラザホテル宇部(山口県宇部市)
    • 年月日
      2016-05-22
    • 招待講演
  • [備考] 誤嚥を防ぐポジショニングと食事ケアの技術伝承

    • URL

      http://pott-program.jp/

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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