研究課題/領域番号 |
15K11682
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
大田 康江 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (80650134)
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研究分担者 |
高橋 真理 順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (20216758)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 教育プログラムの開発 / 母子関係 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、良好な母子関係の構築を支援するために、①産後早期の母児ケアに従事する看護職を対象に、新生児に対する応答性スキル向上に焦点をあてた教育プログラムを開発(自己学習型web 教材)し、教育プログラムの実施、評価を通して②その介入効果を検証することである。2015年度は、目的①に焦点をあて、研究を行った。 1.産褥早期における母親の児への愛着形成を促進する看護の教育ニーズ・課題抽出:産褥早期のケア場面の参加観察、看護職への面接調査結果を分析した。その結果、母親と看護職の2者関係を基盤とし、母児と看護職の3者関係に発展する看護の構造モデルが明らかとなった。この看護構造モデルは、看護職の母児への応答性とカウンセリング・コミュニケーションスキルをベースとした関わりが中心概念であった。 2.web教育プログラムの開発、学習管理システムの構築:1.の結果をふまえ、教育プログラムを開発した。教育プログラムの開発にあたり、教育プログラム開発に先駆的な活動をしている豪州の周産期のメンタルヘルスの専門家にスーパーバイズを受けた。教育プログラムの構成は3部構成(①応答性スキル②カウンセリング・コミュニケーションスキル③ ①と②で獲得したスキルベースの事例演習)とした。この構成には学習理論ICEモデルおよびリフレクションアプローチを採用した。①の応答性スキルは米国のJanice(2008)が開発したHUG your Baby日本語版の使用承諾を得て採用した。すべての教材をweb化した。また学習者の学習履歴を管理するために学習管理システムを構築した。 3.web教育プログラムのプレテストの実施・教材の修正:web教育プログラムのプレテストを看護職10名に行った。教材内容の分かりやすさ及び臨床実践への応用可能性に高い評価を得た。改善項目として指摘を受けた点に関して教材の修正を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
教材のweb化のためのソフトウエアの獲得により、作業が効率よく進んだため。
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今後の研究の推進方策 |
1.教育プログラム介入前後比較研究の実施:教育プログラム介入前の参加観察、介入後の参加観察および面接により、介入効果を検証する。
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