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2016 年度 実施状況報告書

在宅重症心身障害児の社会化を図る親教育支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K11688
研究機関大阪医科大学

研究代表者

竹村 淳子  大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (00594269)

研究分担者 泊 祐子  大阪医科大学, 看護学部, 教授 (60197910)
真継 和子  大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (00411942)
古株 ひろみ  滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (80259390)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード重症心身障害児 / 社会化 / 親 / 在宅 / 看護支援
研究実績の概要

課題である「在宅重症心身障害児の社会化を図る親教育支援プログラムの開発」においては、成長とともに変化する障害由来の症状を親が把握し、的確に他者に伝えることができるようになるということが狙いである。この研究における対象者は、重症心身障害の世話にある程度精通し、長期間主たる介護を引き受けている親である。
研究の第1段階として、親が子どもの症状を適切に把握する力がどのようにあるのかを確認することが必要となる。そこで、そのような親からの相談を受け、親が捉える症状と実際の症状とのすりあわせを経験した看護師を対象に、体調の変化が著しい思春期前後の二次障害を発症した親への看護支援をあきらかにした。
この研究で明らかになったのは、看護師は二次障害の発症を予測して症状の観察や治療の必要性を伝えようとするが、悪化している事実を受け入れがたく感じる親の心情を熟知し、その気持ちを尊重した支援を行っていた。また、親が捉えた子どもの症状に関して、楽観視することや、体調が悪化していると認識しても侵襲を伴う治療に踏み切れない親の行動が語られ、治療のタイミングを逃しかねない状況もあると懸念された。これらは、子どもの体調を熟知し体調悪化を何度も乗り越えてきたという親の自負心や子どもの体調コントロールは主たる介護を引き受けている自分にかかっているという重責感も関係すると考えられた。この研究は、小児保健研究第76巻1号(2017)に掲載された。
今後、プログラムの作成にあたっては親が培ってきた能力を尊重しつつ、世話の行き届き方とは別に起こりうる症状があることを理解してもらう必要性がある。また、親の捉え方と事実は違うこともあるということを看護師は認識し、親への介入を行う必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究協力体制があり、研究対象者からのデータ収集から分析、投稿までスムーズに進められた。

今後の研究の推進方策

親は、重症心身障害児である子どもの体調について、楽観視する、治療の必要は理解しても侵襲の大きい治療に踏み切れないなどの特性が明らかとなったため、知的理解とは別に、わが子の体調を客観的に見ることができる方策を検討する。

次年度使用額が生じた理由

海外の学会発表を予定していたが、参加できなかったため。

次年度使用額の使用計画

学会発表およびデータ収集分析にかかる人件費に充当する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 二次障害を発症した重症心身障害児をもつ親が治療を決断するまでの看護支援2017

    • 著者名/発表者名
      竹村淳子、泊祐子、古株ひろみ
    • 雑誌名

      小児保健研究

      巻: 76 ページ: 57-64

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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