本研究では「自殺の対人関係理論」で自殺の背景要因として説明されている「所属感の減弱」「負担感の知覚」を枠組みとした支援プログラムを開発し,自殺関連行動の既往がある精神科患者への訪問看護における使用可能性を検討した。 2017年度には一般市民を対象としたオンライン調査にてプログラムの実施・評価を行った。プログラムは動画視聴とワークを組み合わせた構成で,回答者のエンパワメントを促す内容とした。実施前後で対人関係尺度等を測定し比較した結果,得点が有意に低下した。 2019年度にプログラムを自殺関連行動の既往がある精神科訪問看護利用者に実施した。有意差は認められなかったが,実施前後で得点の低下がみられた。
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