研究課題/領域番号 |
15K11879
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
大塚 敏子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (80515768)
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研究分担者 |
巽 あさみ 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90298513)
坪見 利香 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (40452180)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 発達障害児 / 保護者支援 / 保健師 / 保育士 / 連携 |
研究実績の概要 |
保健師・保育士への気になる子どもをもつ保護者への支援・連携に関するインタビューデータの質的分析結果から両職種の連携に関する質問紙を作成し、東海地方の2県9市の保健師および保育士に対し質問紙調査を行った。配布数は1129部(保健師248部、保育士881部)で、回収数(回収率)は940部(83.3%)(保健師209部(87.3%)、保育士731部(83.0%))であった。結果、連携度をたずねた質問項目(31項目)では、両職種とも互いの連携は保護者の支援に役立っていると感じている一方で、連携後の支援結果の相手職種への報告、情報共有の際の保護者の同意の有無への配慮、連携の頻度やタイミング、相手職種の職務への理解、支援の方向性の共有など連携の詳細に関して不十分と感じている部分もあることが明らかとなった。また、職種別ではほとんどの項目で保健師に比べ保育士でネガティブな回答傾向だった(p<.05)。また、保育士では職位によって差がみられ、職位が高いほど連携度の自己評価が高い結果だった(p<.05)。調査の結果を踏まえ保健師・保育士間連携促進のためのプログラムは各職種の役割について理解を深めること、またケース検討会等を通じて互いの現状認識の違いや自身および相手職種への役割期待を共有し、ケースに応じた役割分担を共に考える内容が効果的であると考えられた。 また、本質問紙調査結果を使用して、プログラム評価のための「発達上気になる子どもの保護者支援に関する保健師-保育士連携活動自己評価尺度」を開発した。尺度は25項目から成り、【互いの支援に役立つ情報の交換】【相手職種と関わる機会と関係性】【相手職種および社会資源の理解と活用】【対象特性や支援方針の共有と役割分担の理解】など6因子で構成され一定の信頼性および妥当性を有することが確認された。
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