健康づくりを支援する社会環境整備のなかでも、日常生活に最も身近であるにもかかわらず、取組が立ち遅れている市場の環境整備について現状を把握することに加え、市場経済に立脚した米国のヘルスプロモーションと比較検討した。日本は健康意識が高く、健康ブームのような社会現象化する一方で、健康に投資するという意識が根付いていない。米国では、健康に価値あるものの生産と消費の市場メカニズムが市民の健康行動や食文化に影響を与え、さらに雇用創出につながり地域経済や社会福祉の安定にかかわっていた。健康政策の推進は経済政策と連携し、健康づくりの需要を生み出し、新たな生活文化を創出する必要がある。
|