本研究は、経験学習論を理論的枠組みとし、行政保健師の基本的実践技術育成のためのケースメソッド学習プログラム(以下CMP)の開発と検証を目的とした。まず、新任期・中堅前期の実践技術の到達状況について、10年未満保健師及び人材育成担当保健師に質問紙調査を行った。その結果から新任期・中堅前期保健師へのCMP(暫定版)を作成した。新任期保健師(N=172)にCMP(暫定版)を、その後のCMP(修正版)を10年目以下の保健師(N=48)に実施し質問紙調査を行った。その結果、本CMPへの満足、現実性、適切性は高く、学習目標のうち具体的技術項目の自己評価および活用が有意に上昇し、本CMP有効性が示された。
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