研究課題
挑戦的萌芽研究
非決定性回路に着目し,その回路計算量の解明を進めることを目的として研究を実施した.本研究は,計算機が行う計算の数学的モデルとして論理回路をとらえ計算量理論の立場から研究を行ったものであり,背景にはP対NP問題に代表される問題の本質的な難しさに関する多くの未解決問題がある.結果として,非決定性回路とそれに関連する問題に対して複数の成果を得た.
計算量理論
計算機の進歩とともに計算機を活用して問題を解くことが広く行われるようになり多くのアルゴリズムが開発されているが,その一方,問題の本質的な難しさについては,P対NP問題をはじめとして解明されていない事が多く残されている.回路計算量は問題の本質的な難しさを証明するのに有力と考えられている手法の一つであり,30年以上に渡り広く研究が行われている.本研究は,非決定性回路に着目し,その研究を確立することで,難問とされている問題の難しさに関する未解決問題の解決へとつなげることを目的として実施した.