そこで本研究は「生態相互作用と融合した省電力型な動物装着型センサ・ネットワーク機構」の実現を目的とする。従来の動物装着型センサノードは、生息地特有の電源・情報インフラの制限やセンサ搭載可能重量の限界から、ノード間通信等を長期的に行うことが困難だった。そこで本研究では、動物の生態相互作用に着目した。具体的には、複数個体間の生態行動学的な相互作用を「検知」した場合にのみノード間通信をアクティブにし、それ以外の時は常にスリープ状態とするシステムを設計・開発する。本提案により「野生動物自身がセンサを持ち歩き、単独行動時に取得したデータを、集団行動時に省電力で共有・回収するシステム」を実現した。
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