空気と水が交わる境界相(界面)では特定のイオンが偏在している。このような効果はSpecific ion effectsとして知られており、大気エアロゾルの反応性の決定、海塩粒子における特定のハロゲンの濃縮などに重要な影響を与えている。しかし水の界面においてどのようなイオンがどのように分布しているのかはよくわかっていなかった。本研究では気液界面のイオンを選択的に検出できる手法を用いて、水の界面におけるイオン分布に関する研究を行ってきた。その結果、なぜ特有の有機物イオン・無機物イオンが気液界面に集まることができるのかという謎の一部が解明された。
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