我々はパラフィンに包埋した悪性黒色腫(MM)の試料を用い、電子スピン共鳴(ESR)法でメラニンラジカルの検出を試みた。得られたESRスペクトルは、小さい肩ピークを有する単一形のスペクトルが観察され、線形や線幅の解析からフェオメラニンのラジカルと同定した。これらの結果は、ヒトMMの非侵襲的測定ならびにメラニンラジカルの詳細解析の良い指標になると考えられた。 次に、非侵襲にMMなどを表面検出できる検出器の開発に取り組んだ。その結果、MMに内在するラジカル種を検出し解析することができた。従って、非侵襲的測定ならびにヒトMMにおけるメラニンラジカルの詳細な分析のための良好な指標であった。
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