悪液質患者に対する運動療法には多くの要因が影響する.運動が生体に与える影響を知るため,健常成人を対象に筋電気刺激を行い,唾液中サイトカインと身体機能・活動量との関連について比較検討した.今回,電気刺激後のサイトカイン分泌が唾液を試料として計測できる可能性があること,マイオカイン以外のケモカインなども電気刺激後に反応を認め,その影響も考える必要があること,電気刺激後のサイトカイン分泌が身体機能・活動量との間に相関を認めることが明らかとなった.今回の網羅的解析によって得られた結果から,特定のサイトカインをより定量性の高い計測法を用い,介入効果や臨床症状の変化と合わせ縦断的に検討していく必要がある.
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