本研究ではヒト大腿より筋生検で得られた骨格筋からmRNAを抽出し、次世代シーケンスを用いて、遺伝子転写産物を網羅的に同定した。その結果を既知のヒト・ゲノムと比較し、新規転写産物を選別した。アミノ酸情報を得て、分泌様タンパク質の構造をもつ分子を探索した結果、全く未知の分子が3つ同定された。そのうちの1つにターゲットを絞り特異的抗体の作製を試みたが、上手く働かなかったため、この分子のHAタグ付き発現ベクターを作製し、培養骨格筋細胞に発現させた。培養上清を濃縮しHA抗体でウェスタンブロッティングを行ったところ特異的バンドが得られたため、この分子は全く新規のマイオカインであることが示唆された。
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