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2015 年度 実施状況報告書

外国人家事支援人材に対する日本語教育シラバス(案)の作成

研究課題

研究課題/領域番号 15K12903
研究機関京都産業大学

研究代表者

今西 利之  京都産業大学, 外国語学部, 准教授 (50332888)

研究分担者 渡辺 史央  京都産業大学, 外国語学部, 准教授 (70340437)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード日本語教育 / 外国人家事支援人材 / 能力記述文 / 目標言語調査 / シラバス
研究実績の概要

本研究の目的は、外国人家事支援人材が業務を遂行するため必要な日本語能力がどのようなものであるかを能力記述文(Can-Do-Statement)の形で明らかにするとともに、場面ごとの語彙・表現リストを作成し、両者を統合した外国人家事支援人材に対する日本語教育シラバス(案)を作成することである。
本年度は、能力記述文を作成するための基礎的データを得るために、現在家事支援業務を行っている企業を対象としたアンケート調査及びインタービュー調査を行った。その結果、以下の点が明らかとなった。1、企業が外国人家事支援人材に対してある程度の日本語能力を求めていること。また、日本語能力を高めることによってより多くの業務が遂行でき、そのことが同人材の企業内でのキャリアアップにつながる。2、家事支援人材が行う業務の手順(流れ)。具体的には、(1)雇用主からの業務指示、(2)自宅から派遣先(業務場所)への移動と依頼主からの業務指示の把握、(3)家事支援業務の実施、(4)依頼主への業務報告、(5)雇用主への業務報告及び給与請求、という手順(流れ)である。3、上記の業務を遂行するために必要となる言語技能の例。たとえば、「目的地までの移動方法がわかる」「自らの身分と来訪の目的を告げることができる」「子どもやお年寄りなど、相手に応じた会話ができる」「指示されたもの(日用品や食材、調味料等)を買うことができる」「宅配業者への適切な対応ができる」「訪問セールスを断ることができる」「業務内容を簡潔にまとめ、依頼主や雇用主に報告することができる」なのである。
現在、これらの研究成果のとりまとめを行っており、関連学会で口頭発表(応募中)を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

遅れているのは、家事支援人材に対するインタビュー調査、目標言語調査及び録音データの文字起こしである。これは、特に顧客の個人情報保護の観点から、目標言語調査として行う予定であった実際の業務に使用する日本語の録音に対する同意を得ることが難しかったからである。現在、録音によらない目標言語調査の実施も視野に入れつつ、録音の同意が得られる企業、家事支援人材、顧客を探しているところである。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策は次の通りである。まず、平成27年度中に行うことができなかった家事支援人材に対するインタビュー調査を行い、外国人家事支援人材に求められる日本語能力を能力記述文をより精密なものとする。次に、目標言語調査を行い、業務遂行のために必要な日本語の語彙・表現等について明らかにする。その上で、外国人家事支援人材に対する日本語教育シラバス(案)の作成を目指す。研究の進捗がやや遅れている状況にあるが、平成28年度が最終年度であるため、研究の遂行を加速させる予定である。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していた外国人家事支援人材に対するインタビュー調査、目標言語調査及び録音データの文字起こしを平成27年度中に十分おこなうことができず、平成28年度に継続して実施するため。

次年度使用額の使用計画

平成27年度に実施を計画していたものの、十分に遂行できなかったインタビュー調査、目標言語調査及び録音データの文字起こしを平成28年度に引き続き行うとともに、その研究成果を発表する。

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公開日: 2017-01-06  

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