本研究は、従来質問紙によって測定されてきた社会不安者の自己注目と他者注目について、脳活動記録を基に指標化可能か検討し、可能であれば相互作用中の注目状態と不安反応との関連性を明らかにすることを目的とした。その結果、自己/他者参照課題中のNIRSデータに対するサポートベクターマシン(SVM)に基づき、自己注目状態と他者注目状態を判別することに成功した。また、不安気分を測定した状態でも問題なく判別することができることを明らかにした。そこで、実際の相互作用中のNIRSデータに対するSVMの判定結果と生理的不安反応との関連を検討したところ、自己注目後に不安反応が高まる可能性が示唆された。
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