研究課題/領域番号 |
15K13437
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
清水 達郎 京都大学, 数理解析研究所, 特定助教 (00738859)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | Chern-Simons摂動論 / 量子不変量 / 配置空間積分 / 有限型不変量 / 3次元多様体の不変量 |
研究成果の概要 |
Chern-Simons摂動論に関わるいくつかの新しい不変量を構築し,それらの間の関係を一部明らかにした.より具体的には,Bott-Cattaneoによる非自明接続のChern-Simons摂動論の誤りを発見し,それを修正した.さらによりフレキシブルな構成に拡張することに成功した.また,それのMorseホモトピー論による新しい解釈を与えた.また,3次元多様体論で重要な不変量であるCasson不変量について,その数学的に新しい理解の足掛かりとなる成果(不足符号数の新しい解釈)を得た.
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自由記述の分野 |
3次元多様体の有限型不変量,特にChern-Simons摂動論
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Chern-Simons摂動論は物理学のChern-Simons量子場の理論を,数学的に近似し記述する手法であり,3次元多様体論(数学の一分野)に多くの知見をもたらす.Chern-Simons量子場の理論は数学的にはまだ正当化されていない.一方,厳格な言語である数学によって記述されたChern-Simons摂動論は人類にとって確固たる数学的知見を与える.本研究ではその記述をより広げたとともに,物理から切り離された純粋な数学的視点からその一部をとらえなおすことに成功した.これらの成果は3次元多様体論のみならず,数学全体においても重要な指導原理・知見を与えうるものである.
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