格子上で定義された離散化されたシュレーディンガー作用素に対してランダムに変化するポテンシャルの確率論的情報を、散乱現象を記述する基本的物理量である散乱行列から導くことを目的とする。近似の度合いを示すパラメータとしてメッシュ幅をとり、メッシュ幅がゼロに近づくときの漸近近似としてポテンシャルの確率分布を記述することを目標とする。その際に必要になるレゾルベントのメッシュ幅に関する一様評価が自由ハミルトニアンに対して得られた。さらに離散モデルのレゾルベントの連続モデルのレゾルベントへの収束を論じるため、通常の離散化とは異なる新しい近似スキームを考案した。
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