研究課題/領域番号 |
15K13463
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
西山 正吾 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (20377948)
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研究協力者 |
長友 竣
五林 遥
髙橋 美月
岩松 篤史
斉田 弘見
善光 哲哉
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 天文学 / ブラックホール / 赤外線 / 分光 / 相対性理論 / 星 / ドップラー効果 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、銀河系の中心にある巨大ブラックホールを周回する星の、高精度視線速度測定方法の確立である。このような天体を継続的に観測し、視線速度をモニターすれば、ブラックホールの作り出す重力場や、ブラックホールによる相対論効果を詳細に測定することができる。 本研究では、すばる望遠鏡を用いた視線速度測定方法の検討を行った。赤外線カメラIRCSを用いて毎年、モニター観測を実施した。観測方法、データ解析方法の検討を続け、高い精度で視線速度を測定することが可能となった。2018年の最近点通過時の多数の観測の結果、目標であるブラックホールによる相対論効果の検出に成功した。
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自由記述の分野 |
天文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最も重要な本研究の成果は、「巨大ブラックホールによる相対論効果を検出」し、「巨大ブラックホール近傍の強い重力場を記述する重力理論として、一般相対性理論が、ニュートンの重力理論よりも正しいことを定量的に示した」点にある。ブラックホールを周回する星を観測することで、強い重力場の中を動く質点の運動を調べることが可能となった。という、このような重力場は、地球上では再現できない。そのような強い重力場の実験場で、ニュートンの重力理論では説明のできない現象を観測した。その結果、ブラックホール周囲の時空は、ニュートンの重力理論ではなく一般相対性理論によって記述されることが明らかになった。
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